屋形船の楽しみの一つは食事

古くから伝わる風流な遊び方

東京湾はたくさんの魚が獲れることで有名で、新鮮な魚介が味わえることは築地市場があることからも容易に推察できます。
そんな東京湾上に漕ぎ出すのが、平安時代に始まったとされる貴族の風流な遊びの場である屋形船です。
その後は大名や、裕福な町人たちに粋な遊び方として気に入られるようになり、時代を経て現代に至るまで、連綿と続いています。

かつては船頭が漕ぎ出した船とは違い、今はエンジンで動く船へと変わり、一か所にとどまらず周遊という楽しみも増えました。
ですが、船室の窓にいくつもの提灯を付けたその姿は、昔の風情を今に伝えてくれます。
そんな屋形船は、海の上から美しい風景が眺められるだけでなく、おいしい食事が楽しめるとしても人気です。

もともと海の上に漕ぎ出し、そこで酒宴を開いていたのですから、美味しい料理は不可欠でしょう。
そうなると、どのような料理が提供されるのかが気になるところです。

定番は和食

船会社によって提供される料理は異なりますが、人気があるのはおいしい料理が食べられるところですので、人気の高い船会社を選ぶことにより、間違いのないおいしい料理をいただくことができます。

特に、船内で揚げた熱々の天ぷらが提供され、さらにとれたての新鮮な魚介がてんこ盛りになった船盛りが提供されるとなると、なかなか体験できない贅沢さです。
その他にも季節を感じさせる小鉢料理が提供されるなど、純和風の料理が楽しめる屋形船は、日本人はもちろん、和食が全世界で注目されていることもあり、外国人観光客にも大人気です。
船盛はさすがに数人前を盛り合わせて作られていますので、それぞれ取り皿に取ることになりますが、それ以外は一人ずつに用意されますので、自分のペースでお料理をいただけます。

リーズナブルさと意外さが人気

屋形船で提供される料理というと、どうしても高価な和食というイメージが強いですが、リーズナブルでありながら、ワイワイ盛り上がることができ、さらに東京下町のソウルフードともいうべき料理を味わうことができる船も存在します。
その料理とは、月島を一躍有名にしたもんじゃです。
風流さとは一味違う、カラフルな色合いのボディの船が迎えてくれるとあって、若者に人気があります。

しかも、提供される料理はもんじゃということで、料金がお手頃なところも人気の秘訣です。
さらに、もんじゃを食べるには鉄板が必要なことから、円卓形式ではあるものの、二人一組で一つの鉄板を使えます。
知らない人と同じ鉄板からもんじゃを食べる心配をしないで済むところも、人気の理由でしょう。

円卓は二つが横並びにくっついていますので、4人で行けば並んで二つの円卓を使うことができ、仲良しで盛り上がることができます。
もんじゃの種類は数多く、デザートになるもんじゃまであるのは非常に珍しいので、話のタネにぜひトライしてみるといいでしょう。

ランチタイムや特別な要望にも応えてくれます

ランチタイムに乗船すると、お弁当スタイルで料理を提供してくれる船もあり、気軽に食べることができます。

お弁当といっても、揚げたての天ぷらや新鮮なお刺身が別添えでついてきますので、ボリュームも満点です。
品数の多い本格的な料理はとても食べきれないという人に、ランチタイムの乗船は向いています。
また、事前に要望しておけば、洋食や中華料理にも対応してくれますので、ある程度の人数が集まり、貸し切りで利用するなら、参加者の年代に合わせて料理の内容を変えてもらうのもいいでしょう。

すでに屋形船には乗ったことがあるという人がいたとしても、おそらく和食を食べていると考えられることから、そこへ洋食や中華が出てきたら、新鮮に感じてもらえることでしょう。
和の趣ある船で和食以外の料理を食べるというギャップもまた、面白いものです。